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円明教寺とお茶屋池

円明教寺は真言宗東寺派で山号は医王山といいます。本尊は薬師如来坐像(木造・平安時代)で、日光・月光両菩薩の薬師三尊が安置され、その両脇に毘沙門天立像(木造・平安時代)・地蔵菩薩立像(木造・鎌倉時代)はじめ十二神将、不動明王、弘法大師も祀られています。
 鎌倉時代・一条家の山荘であったとき、伏見法皇や後伏見院もおとづれたが、鎌倉時代末京都周辺の戦乱に会って荒廃したようで、応仁の乱以後は一条家管領の名はあっても有名無実となり、衰退してしまいました。江戸時代初期には薬師堂と呼ばれ、弘化三年(1846)に無住となり、観音寺から住職が派遣されていました。当時は真言宗隋心院(京都・山科)の末寺であったが、現在は東寺派で住職は愛媛県道音寺の兼務です。

  円明教寺門前の御茶屋池は九条池とも呼ばれているが、 西園寺公経が円明寺を譲り受けてこの池を配し、寺の境内を取り込んだ広大な円明寺山荘を造営しました。池の周辺から庭園の中島、石垣などの遺構が見つかっています。公経が造った多くの庭園の中で、現在もその面影を伝えているのは「金閣寺の池」と「御茶屋池」だけとなっています。

 

所在地 〒618−0091 京都府乙訓郡大山崎町円明寺薬師前35番地